■ 今週の相場エッセンス:売りデッドクロスから急激な需給回復へ
2026年8月第1週(7月31日大引け〜8月6日大引け)の日本株市場は、7月末に訪れた「売りシグナルが買いシグナルを上回る危険水域」からのスタートとなり、週前半の再悪化を経て、週末にかけて売りシグナルが前日比301銘柄も急減するという劇的な需給改善のドラマが展開されました。
相場の絶対的支柱であった通信株や大手商社・防衛株に売り転換が相次ぐ一方、アドバンテスト(6857)の買い転換を皮切りに半導体セクターへ資金が還流し始めるなど、主役交代の足音が鮮明になった5営業日を徹底解説します。
1. 需給データの変遷:5営業日のファクトデータ推移
1週間のシグナル推移の全貌です。7月31日の「売り逆転」から迷いのニュートラル急増、8月4日の売り1,693銘柄急増による二次ショック、そして8月6日の売り301銘柄急減による底打ち・回復局面入りへの転換プロセスが数値に克明に表れています。
| データ時点(大引け) | 買いシグナル | ニュートラル | 売りシグナル | 買い比率 | 市場の需給フェーズ |
|---|---|---|---|---|---|
| 7月31日(金) | 1,534 | - | 1,540 | 40.7% | 【危険水域】売りシグナルが買いを逆転(デッドクロス) |
| 8月03日(月) | 1,486 | 815 | 1,473 | 39.4% | 売り逆転一服・ニュートラル急増と方向感喪失 |
| 8月04日(火) | 1,513 | 571 | 1,693 | 38.9% | 警戒再加速・売り220銘柄爆増・通信全面弱化 |
| 8月05日(水) | 1,557 | - | 1,617 | 39.1% | 悪化一服・アドバンテスト買い継続・商社防衛売り転換 |
| 8月06日(木) | 1,632 | - | 1,316 | 43.2% | 【大幅改善】売り301銘柄急減・回復局面入りの兆し |
2. タイムラインで追う!激動の5営業日ドラマ
① 週末:歴史的デッドクロス「買い1534 vs 売り1540」(7/31データ)
7月最後の取引日、ついに売りシグナル(1,540銘柄)が買いシグナル(1,534銘柄)を逆転する7月相場最大の警戒サインが点灯しました。ディフェンシブの砦であったNTT・KDDI等の通信株までもが売り転換に巻き込まれ、市場全体が完全な売り優勢相場(危険水域)へ突入しました。
② 週初:売り優勢の一服と迷いのニュートラル急増(8/3データ)
8月3日には買い1,486銘柄 vs 売り1,473銘柄となり、売り逆転状態はいったん解消されました。しかし買い比率は39.4%と低水準のままで、ニュートラル(中立)が815銘柄へ急増。投資家が全面的な弱気から方向感を失った「様子見」へ移行したことを示しました。
③ 週中盤:売り1,693銘柄への再激増とアドバンテストの反撃(8/4〜8/5データ)
8月4日、ニュートラル層が弱気方向へ流れ落ち、売りシグナルが前日比220銘柄増の1,693銘柄へ爆増。市場の緊張がピークに達する中、アドバンテスト(6857)が単独で買い転換を達成する重要な変化が発生しました。翌5日には売りが1,617銘柄へ微減し、過度な悪化にブレーキがかかりました。
④ 週末:売りシグナル301銘柄急減!需給底打ちと回復の足音(8/6データ)
8月6日のデータでは、売りシグナルが前日比301銘柄減の1,316銘柄まで急縮小し、買いシグナルも1,632銘柄まで急速に回復。売られすぎ銘柄への買い戻しが一斉に進行し、前日までの売り優勢相場から明確な「回復局面」への移行が示唆されました。
3. 業種・セクター別の「勝者」と「選別・警戒」構造
全体需給が底打ち・回復へ向かう中でも、資金の流出入による明暗は過去になく鮮明化しています。
🏆 相場を支える絶対本尊&新・主役候補
- メガバンク(三菱UFJFG / 三井住友FG / みずほFG):全期間を通じて強固な買いシグナルを維持した相場最強の避難先。
- 高配当エネルギー(INPEX / ENEOS):資源高・高配当・インフレ耐性を背景に資金集中が継続。
- 新・主役候補(アドバンテスト:6857):市場全体が崩れる中で買い転換を維持し、半導体セクター復活の牽引役に浮上。
⚠️ 売り転換による選別・要警戒セクター
- 大手総合商社(三菱商事 / 三井物産):これまで強勢を誇るも週後半に売り転換。伊藤忠商事のみ需給良好と明暗分かれる。
- 防衛セクター(IHI / 三菱重工 / 川崎重工):長期テーマ性は健在も、IHIの売り転換により短期需給は「監視継続(Bランク)」へ格下げ。
- 通信セクター(NTT / KDDI / ソフトバンク):全般に弱さが残る中、ソフトバンク(9434)のみ一時買い転換を見せるなど個別化が加速。
4. 最新の監視リスト20銘柄(S・A・Bランク体系)
現在の相場環境における最適化ポートフォリオ配置です。
【Sランク:絶対的避難先・本命(一極集中)】
三菱UFJFG(8306)、三井住友FG(8316)、みずほFG(8411)、INPEX(1605)、ENEOS(5020)
【Aランク:反転の主役・個別好需給(積極監視)】
アドバンテスト(6857)、伊藤忠商事(8001)、野村HD(8604)、大和証券G(8601)、日本郵政(6178)、JT(2914)、ニッスイ(1332)、大成建設(1801)、鹿島建設(1812)
【Bランク:テーマ健在も短期需給改善待ち(慎重姿勢)】
三菱商事(8058)、三井物産(8031)、三菱重工(7011)、IHI(7013)、川崎重工(7012)、クボタ(6326)
5. 翌週に向けた「防衛&反転捕捉」投資戦略
- 「銀行・エネルギー・アドバンテスト」の3本柱へ資金を集中せよ
市場が回復局面に入ったとはいえ、セクターごとの斑模様は鮮明です。無差別に買うのではなく、圧倒的買いシグナルを維持するメガバンク・高配当エネルギーと、新・主役候補のアドバンテストに選択集中してください。 - 商社・防衛の「売りシグナル解消」を慎重に確認せよ
売り転換した三菱商事、三井物産、IHIなどは長期魅力が高いものの、シグナル改善前の打診買いはリスクが伴います。シグナルが「買い」または「ニュートラル」へ戻るのを待つのが鉄則です。 - 買いシグナル比率「50%超え(1,700銘柄回復)」で本格反撃開始
現在買いシグナルは1,632銘柄まで戻してきました。1,700銘柄(比率50%)を上抜ければ本格的な強気相場復帰となります。それまでは守りを固めつつ、次なる主役銘柄を正確に捕捉しましょう。
