1.相場が動き始める、大事なのは何を見て判断しておくのか事前に決めておくこと。
6月27日の東京市場では、22000円から23000円のもち合い下抜けるかどうかの展開です。
FXなどでは、新規ポジション取る前に予めロスカットポイントを決めておくことが重要ですが、
これはいざ動いた時になってからの判断は遅れることが多く、
ロスカットが遅れ損失を大きくしてしまうからです。
理想的には相場がピークをつける前に売り逃げたいですが、
今回の相場の転換点を何を見て判断するのか事前に決めておきましょう。
2.現在の相場の位置は、悲観ゾーンへ
「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」という
ジョン・テンプルトンの有名な相場格言です。
6月27日現在の相場がどの悲観・懐疑・楽観・幸福感のどの位置にあるかですが、
悲観に入ったと考えてます。
信用取引の売り残は減少し買い残も減少しています。
3.信用取引残の確認の仕方
東京・名古屋の二市場の信用取引残高は前週末分が火曜日の夕方に発表となり、
日本経済新聞の水曜日の朝刊で確認出来ます。
さらに松井証券は自社の顧客の信用取引残高を毎日公表しております。
まさにビックデーターで毎日判断出来るので有効なデーター ですが
「松井証券 評価損益率」と検索するだけで見ることが可能です。
信用取引の売り残は、買い方と売り方の買い残・評価損益率を見ることにより判断できます。松井証券の2013年1月4日からのデーターを見ると評価損益率は買い方は-27.67%~9.49%で推移し、売り方は、1.84%~-25.92%で推移します。
買い方が上昇すれば売り方が下落し、買い方が下落すれば売り方が上昇する逆相関の関係です。買い方のピークは、2013年5月14日で日銀の異次元緩和の後で、
9日後の5月23日には急落したバーナンキショックの少し前でした。
売り方のピークは、2016年2月12日で、中国の経済に対する懸念と原油価格の下落で
チャイルショックを呼ばれましたが、まだこの時の強烈な下げは記憶に新しいです。
買い残と売り残の合計が25日前の合計より、+10%以上が過熱圏で、-10%以下が底値圏です。
過去データーから判断すると、6月27日の評価損益率の買い方の-12%台と売り方の-10%台は2017年の4月以来に買い方の評価損益率が売り方の評価損益率を下回っている状況です。
過去の例ですと
買い残のピークは2013年12月30日で第一次アベノミクス相場が終わりました。
売り残のピークは、2015年5月29日で、ITバブルの高値を抜けた相場はその後下落に転じて行きました。
この時は高原状態が何日が続いたあとの減少だったので判断しやすかったのではないでしょうか。
買い残のピークは相場のピークを付けた後におとづれる傾向があり、
売り残のピークは相場のピークを付ける前におとづれる傾向があります。
買い残は相場のピークを付けた後にナンピンで買い下がってしまうの増え、
売り残は売り方が投げ始めると減少し、その時に相場がピークを付けるからです。
4.悲観から懐疑への転換は、売り残の上昇で判断。
相場から売り逃げたいと考えるのであれば相場のピークの前で確認の取れる売り残の
推移を見ておくことが有効です。
売り残の25日前のとの差を横軸に、買い残の25日前のとの差を縦軸においてみると
反時計回りに推移します。6月27日現在の売り残はマイナスに転換しました。
相場は懐疑の領域で22日間で通過したあとに幸福まで逆行しました。
悲観の期間は、2015年 8月~9月で24営業日
2016年 1月~2月で25営業日
2016年 6月~7月で22営業日
2017年 4月で9営業日
ということで、1ヶ月間は続くことを覚えておくことをお勧めします。
6.2018年1月に高値掴みした信用の買い残の解消がスタートしたと判断すべき
2018年1月の日経平均株価24000円をつけた時の高値掴みした信用の買い残の解消がスタートしたと解釈すべきです。2018年2月に安値の売り残の解消もあるので売り残の減少が止まったところから打診買いを始めるといいかと思います。