1.相場が動き始める、大事なのは何を見て判断しておくのか事前に決めておくこと。
12月25日の東京市場では、1日で1000円下げて一気に20000円を割れました。
FXなどでは、新規ポジション取る前に予めロスカットポイントを決めておくことが重要ですが、
これはいざ動いた時になってからの判断は遅れることが多く、
ロスカットが遅れ損失を大きくしてしまうからです。
理想的には相場がピークをつける前に売り逃げたいですが、
今回の相場の転換点を何を見て判断するのか事前に決めておきましょう。
2.現在の相場の位置は、懐疑ゾーンへ
「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」という
ジョン・テンプルトンの有名な相場格言です。
12月25日現在の相場がどの悲観・懐疑・楽観・幸福感のどの位置にあるかですが、
悲観に入ったと考えてます。
信用取引の売り残も買い残も大きく減少しています。
3.信用取引残の確認の仕方
東京・名古屋の二市場の信用取引残高は前週末分が火曜日の夕方に発表となり、
日本経済新聞の水曜日の朝刊で確認出来ます。
さらに松井証券は自社の顧客の信用取引残高を毎日公表しております。
まさにビックデーターで毎日判断出来るので有効なデーター ですが
「松井証券 評価損益率」と検索するだけで見ることが可能です。
信用取引の売り残は、買い方と売り方の買い残・評価損益率を見ることにより判断できます。松井証券の2013年1月4日からのデーターを見ると評価損益率は買い方は-27.67%~9.49%で推移し、売り方は、1.84%~-25.92%で推移します。
買い方が上昇すれば売り方が下落し、買い方が下落すれば売り方が上昇する逆相関の関係です。買い方のピークは、2013年5月14日で日銀の異次元緩和の後で、
9日後の5月23日には急落したバーナンキショックの少し前でした。
売り方のピークは、2016年2月12日で、中国の経済に対する懸念と原油価格の下落で
チャイルショックを呼ばれましたが、まだこの時の強烈な下げは記憶に新しいです。
買い残と売り残の合計が13日前の合計より、+10%以上が過熱圏で、-10%以下が底値圏です。
過去データーから判断すると、12月25日の評価損益率の買い方の-20%超と売り方のプラス圏は売られ過ぎです。
過去の例ですと
買い残のピークは2013年12月30日で第一次アベノミクス相場が終わりました。
売り残のピークは、2015年5月29日で、ITバブルの高値を抜けた相場はその後下落に転じて行きました。
この時は高原状態が何日が続いたあとの減少だったので判断しやすかったのではないでしょうか。
買い残のピークは相場のピークを付けた後におとづれる傾向があり、
売り残のピークは相場のピークを付ける前におとづれる傾向があります。
買い残は相場のピークを付けた後にナンピンで買い下がってしまうの増え、
売り残は売り方が投げ始めると減少し、その時に相場がピークを付けるからです。
4.懐疑から楽観への転換は、買い残の上昇で判断。
相場から売り逃げたいと考えるのであれば相場のピークの前で確認の取れる売り残の
推移を見ておくことが有効です。
売り残の13日前のとの差を横軸に、買い残の13日前のとの差を縦軸においてみると
反時計回りに推移します。11月9日現在の売り残はプラスに転換しました。
相場は悲観の領域で8日間で通過したあとに懐疑に入りました。
悲観の期間は、2016年 11月で7営業日
2017年 4月で10営業日
2018年 3月から4月で8営業日
2018年 10月から11月に8営業日
ということで、10日ほど耐えなくてはならないことを覚えておきたいです。
5.株価は実態経済を6ヵ月から8カ月先行する
株価は実態経済は6ヵ月から8ヵ月先行すると云われているので2019年はより安全なポートフォリオに変更すべきです。