投資を始めてみようと思っていて何年も経ってしまっている人は多いと思います。
身の周りに実際にやっている人がいて、そのようになってみたいと思っても何から始めてよいのか分かりません。
一番な理由は初心者向けの投資法が分からないからではないでしょうか。
ここでは投資信託のメリットとデメリットを説明し、初心者向けの簡単な投資法を紹介して投資をはじめるきっかけを作ってもらいと思います。
「投資信託のメリット その1 投資初心者向けの投資商品 」
投資初心者の方は投資信託を薦められることが多いかと思います。
投資信託は、運用をプロのファンドマネージャーに任せるので普段は取り立てて何かをしなければならないということはありません。
先ごろ政府は、長期積立型でNISAで非課税20年、投資額年間40万円の新枠を発表しました。
このことからも投資を初めてやる人には投資信託の積立ては一つの有力な選択肢です。
初心者の方には日経平均型ETFと米ドル建て外貨MMFの米ドルを積み立てることをまずはお薦めします。
金額については、月々各1万円の計2万円ずつくらいでいいと思います。若い人はお金を使う誘惑が多いので、天引きでこのくらいは貯めて置いた方がいいと思います。
結局のところ、勉強をしてから投資を始めようとしている人は畳の上の水練になってしまっているので、まずは積立で水に慣れるようという考え方です。
小額からでも積立てを続ければ、将来の株やFXの投資の資金作りにもなります。
「投資信託のデメリット その1 運用者まかせを解消する」
投資信託のデメリットですが運用者まかせで自分自身の投資の勉強にならないいうものがあります。
しかし積立てで小額でも保有することによって株や為替の動向に興味が強くなって、今まで右から左に流れていたニュースが耳に入ってきます。
加えて日経平均型ETFと米ドル建て外貨MMFなの?という疑問が湧いてくると思いますが、大きな理由が一番ニュースで取り上げられるからです。
日経新聞の朝刊の一面の左下に表で、日経平均株価・ドル円・ユーロ円・長期金利・アジア300・上海総合指数・ドバイ原油の前日比が毎日確認出来ます。
NHKや民放の朝や夜のニュースでは、番組の最後に日経平均株価と為替のドル円レートは必ず取り上げられアナウンサーやコメンテイターの意見を聞けます。
このように圧倒的にニュースの量が多いのは、日経平均株価とドル円ですので、この2つから始めるのをおすすめします。
「投資信託のメリット その2 積立てであればかなり安定的」
いかに勉強の為の積立てでも損失を出しては元も子もありません。ここで日経平均型ETFと米ドル建て外貨MMFを月々1万ずつ積立てた場合のシュミレーションとします。
シュミレーションの期間は、野村の日経平均ETFが上場された2001年7月から2016年11月までの185ヶ月間です。
基準価格については2001年7月を100%とした時に、日経平均型ETFについては158%であり、外貨MMFは92%です。
投資額の残高は、手数料と税金を考慮しても投資額の元金185万円に対して、分配金も込みで日経平均型ETFについては158%であり342万円であり、外貨MMFは204万円でプラスパフォーマンスです。
日経平均型ETFと米ドル建て外貨MMFともにリーマンショックの頃はマイナスパフォーマンスでしたが、アベノミクス相場以降はプラスパフォーマンスとなっております。
積立てドルコスト平均法と云われ、価格が安い時には多く買い、価格が安い時には少なく買うので、平均購入単価が平準化されて投資期間がある程度長くなってくると安定運用になって行きます。
2016年11月現在、外貨MMFはNISAの対象外ですが、2016年より特定口座で購入出来るようになっているので早晩NISAの対象になることが期待されます。
「投資信託のデメリット その2 信託報酬が掛かる」
投資信託には、株の個別銘柄には掛からない信託報酬というものがあります。
信託報酬は相場が上がろうが下がろうが自動的に掛かるコストで、非常に重要です。
一般的に、運用者が積極的に運用するアクティブ型が、相場の動きに連動するよう運用するパッシブ型のインデックスファンドの方が信託報酬は低いです。
ここで信託報酬の高い・低いの影響をシュミレーションをします。アクティブ型の代表として日本の投資信託のかつての1兆円ファンドの「ノムラ 日本株戦略ファンド」とパッシブ型の代表として同じ野村の「1321日経225連動型上場投資信託」を2001年2月から1万円ずつ積立てた場合の比較をします。
「ノムラ 日本株戦略ファンド」が運用開始となったバブルの頂点からのバットタイミングでのスタートでのシュミレーションとします。
2001年2月を100%とすると「ノムラ 日本株戦略ファンド」の基準価格は2016年11月末時点で87%まで戻っています。
投資額の残高は、リーマンショックなど辛い時期を乗り越えてアベノミクスの2013月2月よりパフォーマンスがプラスになり、分配金込みで積立元金202万に対して296万円とパフォーマンスは147%です。
「1321日経225連動型上場投資信託」は同様に2001年2月を100%とすると基準価格は2016年11月末時点で96%まで戻っております。
投資額の残高は、分配金込みで積立元金202万に対して346万円とパフォーマンスは171%です。
さて基準価格は96%-87%=9%の差なのに、投資金額の残高は171%-147%=24%も差があります。この差が信託報酬の差となります。
「ノムラ 日本株戦略ファンド」は最新で年間1.023%であり、「1321日経225連動型上場投資信託」は年間0.22%と目論見書に書いてあります。
信託報酬は運用期間が長くなればなるほど大きな差となって現れます。従いまして信託報酬のなるべく安い商品を選ぶ必要性があります。
「投資信託のデメリット その3 信託報酬の掛からない個別銘柄にはリスクがある。」
投資信託のデメリットである信託報酬の掛からない個別銘柄には、経営破綻のリスクがあります。
20年前に東芝やシャープの現在の状況をを予想出来た人っているんでしょうか。
投資信託のインデックスファンドについては組み込まれている全ての企業が同時に経営危機に陥る可能性は低いので破綻のリスクはないと考えてもいいかと思います。
「まとめ」
・投資信託のメリット
運用者に運用をまかせるので初心者でもすぐに始められる。
積立てで長期間であればかなり安定的である。
・投信信託のデメリット
運用者まかせになってしまい、自分自身の投資の勉強にならない。
信託報酬が掛かる。
・総括
初心者の方は、信託報酬のなるべく低い商品を積立てから開始することをお薦めする。
「1321日経225連動型上場投資信託」のようなパッシブ型のインデックスファンドの積立てを紹介する本ですと、バートン・マルキール著の「ウォール街のランダム・ウォーカー」 と チャールズ・エルス著の 「敗者のゲーム」 が有名です。バートン・マルキール/チャールズ・エルス共著の「投資の大原則」というお得感のある本もあります。興味がある人はお読みください。