2018年12月31日月曜日

金と白金(2018年12月)  結果として原油価格がリスクオフを先行しました。



=== 白金が下落 ===
金と白金は通常は白金の方が価格は高いです。
これは白金の年間の生産量は金のそれに比べれば12分の1の量といわれ稀少価値
があるからとされています。

金は、最近あまり聞かなくなりましたが代替通貨、安全資産、
ラストリゾートなどと言われ信用が失われると価格が上昇します。
一方、白金は工業用の用途が多く世界経 済の減速のあおりを受け、
需要減少→価格下落となります。
結果として金と白金の価格差が大きくなると株価は上昇し、
小さくなると株価は下落するようです。


=== 2018年8月の金と白金の価格動向 ===
2017年9月の金と白金の価格差は、2015年1月より48ヶ月連続で白金の価格が
金の価格を下回っていますが、マイナス幅が最大を更新しました。
金と白金の価格差と株価の比較グラフを確認すると白金が金に対して価格が
優位にある時に株価も堅調であることが分かります。
金の価格の方が強いです。白金の自動車の触媒が最大需要ですが、
ディーゼルエンジンが少なくなり電気自動車に切り替わるニュースばかりです。







=== CFTC建玉明細動向 ===
金と白金の値幅を見るには、NY金 CFTC建玉明細とNY白金CFTC建玉明細を
確認してておく必要があります。
金が値を保って白金の方が下がっています。界景気の先行きを不安視しているようです。


 


=== シェールオイルにも注意 ===
金の価格については、原油と順相関で、ドルと逆相関であることもよく知られていますが、NY原油安と金利安(債券高)でリスクオフが急速に進行しています。




=== まとめ ===
12月の年末に向けて世界中でリスクオフが進行しました。

結果として原油価格が先行したので今後も注目する必要が必要となります。

経営者の占う2018年 (日経新聞1月1日掲載)1年終了後の振り返り 予想のボトムで終わりました。

2018年1月1日に日経新聞に掲載された「経営者の占う2018年」を2017年のそれと比較して見ました。








【為替】

ドル円レートですが、2017年は1ドル=107.5円から120円の予想でしたが、2018年は105円から120円の予想です。
2018の年間の高値と安値は、104.55から114.5210円弱で2年連続の低い変動幅でした。

●2017年1月1日予想

【実質成長率】

成長率は、日・米・中ともに2017年より高い予想でしたが、日本は予想以下でした。

●2017年1月1日予想

●2018年1月1日予想


【日経平均】

日経平均のレンジについては、2017年の予想は17000~21000円の予想が多かったですが、

12月の年末に年初来安値を付けて予想のボトムの20000円で終わりました。

●2017年1月1日予想

●2018年1月1日予想


【有望銘柄】

どちらかというと逆指標になる個別銘柄予想ですが、2017年予想のランキング上位の中ではソニーが良かったです。個別銘柄はほぼ全て昨年比マイナスで終わりました。

●2017年1月1日予想

●2018年1月1日予想

【政府・日銀に求める政策】

最後に政府・日銀に求める政策ですが、2017年の回答の成長前略と働き方改革から
2018年の回答では社会保障改革と財政健全化が1位と2位になりました。

●2017年1月1日回答

●2018年1月1日回答


【総括】

全体的に2017年より2018年の予想が楽観でした。
2年ごとに低く予想過ぎたり、高く予想過ぎたりを繰り返しますが、予想のボトムで終了しました。
2019年は悲観からスタートするかと思われます。



個別予想表
●2017年予想





●2018年予想




2018年12月28日金曜日

11月の鉱工業指数から有望銘柄を考える 在庫積み増し局面へ逆行しました。

12月28日に鉱工業指数の2018年11月の速報の発表がりました。

経済産業省の鉱工業指数のページ

鉱工業指数と株価との関係

鉱工業指数の生産と、出荷から在庫の差は株価と同調します。













  


在庫積み増し局面へ戻る


鉱工業指数参考の図表の中にある鉱工業の在庫循環図を確認すると、
在庫の前年同期比はマイナスで、生産の前年同期比がプラスになりました。
在庫積み増し局面に戻りました。



在庫積み増し局面で逆行中

在庫積み増し局面で逆行中です。

有望品目は9品目

ここからの有望銘柄についても鉱工業指数から検証します。生産がプラス基調で、
出荷から在庫を引いた差もプラス基調である品名を取り扱っている企業が有望です。
2か月連続で、生産がプラス基調で、出荷から在庫を引いた差もプラス基調である品名を探してみると、これから業績の上方修正が期待出来そうな品目は9品目でした。

鉄骨・軽量鉄骨
架線金物
油圧機器
超硬工具
モス型半導体集積回路(メモリ)
シリコンウエハ
半導体・IC測定器
工業用計測制御機器
航空機用発動機部品
合成繊維織物(長繊維)


有望銘柄

11月の鉱工業生産指数からは、有望銘柄はありません。






為替レートは

2018年12月26日水曜日

悲観から懐疑への期間を事前に覚えておく ブラッククリスマスで総悲観です。2019年への心構え



1.相場が動き始める、大事なのは何を見て判断しておくのか事前に決めておくこと。 

12月25日の東京市場では、1日で1000円下げて一気に20000円を割れました。
FXなどでは、新規ポジション取る前に予めロスカットポイントを決めておくことが重要ですが、
これはいざ動いた時になってからの判断は遅れることが多く、
ロスカットが遅れ損失を大きくしてしまうからです。
理想的には相場がピークをつける前に売り逃げたいですが、
今回の相場の転換点を何を見て判断するのか事前に決めておきましょう。






2.現在の相場の位置は、懐疑ゾーンへ

「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」という
ジョン・テンプルトンの有名な相場格言です。
12月25日現在の相場がどの悲観・懐疑・楽観・幸福感のどの位置にあるかですが、
悲観に入ったと考えてます。
信用取引の売り残も買い残も大きく減少しています。



3.信用取引残の確認の仕方

東京・名古屋の二市場の信用取引残高は前週末分が火曜日の夕方に発表となり、
日本経済新聞の水曜日の朝刊で確認出来ます。
さらに松井証券は自社の顧客の信用取引残高を毎日公表しております。
まさにビックデーターで毎日判断出来るので有効なデーター ですが
「松井証券 評価損益率」と検索するだけで見ることが可能です。

信用取引の売り残は、買い方と売り方の買い残・評価損益率を見ることにより判断できます。松井証券の201314日からのデーターを見ると評価損益率は買い方は-27.67%9.49%
推移し、売り方は、1.84%-25.92%で推移します。
買い方が上昇すれば売り方が下落し、買い方が下落すれば売り方が上昇する逆相関の関係です。買い方のピークは、2013514日で日銀の異次元緩和の後で、
9日後の523日には急落したバーナンキショックの少し前でした。
売り方のピークは、2016212日で、中国の経済に対する懸念と原油価格の下落で
チャイルショックを呼ばれましたが、まだこの時の強烈な下げは記憶に新しいです。

買い残と売り残の合計が13日前の合計より、+10%以上が過熱圏で、-10%以下が底値圏です。



過去データーから判断すると、12月25日の評価損益率の買い方の-20%超と売り方のプラス圏は売られ過ぎです。

過去の例ですと
買い残のピークは20131230日で第一次アベノミクス相場が終わりました。
売り残のピークは、2015529日で、ITバブルの高値を抜けた相場はその後下落に転じて行きました。
この時は高原状態が何日が続いたあとの減少だったので判断しやすかったのではないでしょうか。
買い残のピークは相場のピークを付けた後におとづれる傾向があり、
売り残のピークは相場のピークを付ける前におとづれる傾向があります。
買い残は相場のピークを付けた後にナンピンで買い下がってしまうの増え、
売り残は売り方が投げ始めると減少し、その時に相場がピークを付けるからです。

4.懐疑から楽観への転換は、買い残の上昇で判断。

相場から売り逃げたいと考えるのであれば相場のピークの前で確認の取れる売り残の
推移を見ておくことが有効です。
売り残の13日前のとの差を横軸に、買い残の13日前のとの差を縦軸においてみると
反時計回りに推移します。11月9日現在の売り残はプラスに転換しました。
相場は悲観の領域で8日間で通過したあとに懐疑に入りました。

悲観の期間は、2016年  11月で7営業日
          2017年  4月で10営業日
        2018年  3月から4月で8営業日
        2018年  10月から11月に8営業日
ということで、10日ほど耐えなくてはならないことを覚えておきたいです。

5.株価は実態経済を6ヵ月から8カ月先行する

株価は実態経済は6ヵ月から8ヵ月先行すると云われているので2019年はより安全なポートフォリオに変更すべきです。

2018年12月6日木曜日

ソフトバンク通信障害で電話が使えなかった話



ソフトバンク通信障害で電話が使えなかった話です。

【2019年9月5日追記】
2018年12月19日に上場されたソフトバンク(9434)は、上場初値から公募価格の1500円を割り込んで推移しておりましたが、8月16日に公募価格の1500円を回復しました。
業績は堅調な見通しです。



2018年11月30日金曜日

10月の鉱工業指数から有望銘柄を考える 在庫積み増し局面へ逆行しました。

11月30日に鉱工業指数の2018年10月の速報の発表がりました。

経済産業省の鉱工業指数のページ

鉱工業指数と株価との関係

鉱工業指数の生産と、出荷から在庫の差は株価と同調します。















在庫積み増し局面へ戻る


鉱工業指数参考の図表の中にある鉱工業の在庫循環図を確認すると、
在庫の前年同期比はマイナスで、生産の前年同期比がプラスになりました。
在庫積み増し局面に戻りました。




在庫積み増し局面の滞留期間

前回意図せざる在庫減局面から在庫積み上がり局面に移行したのは、
平成26年の第1四半期で平成26年第2四半期で在庫積み増し局面に移行しました。
日経平均株価は、その期間はもち合いでした。

有望品目は9品目


ここからの有望銘柄についても鉱工業指数から検証します。生産がプラス基調で、
出荷から在庫を引いた差もプラス基調である品名を取り扱っている企業が有望です。
2か月連続で、生産がプラス基調で、出荷から在庫を引いた差もプラス基調である品名を探してみると、これから業績の上方修正が期待出来そうな品目は9品目でした。

超硬チップ
コンベヤ
冷凍・冷蔵ショーケース
精密測定機
モス型半導体集積回路(CCD)
標準変圧器
固定通信装置
軽乗用車
プラスチック製容器(中空成形以外)


有望銘柄

10月の鉱工業生産指数からは、有望銘柄はありません。




為替レートは

2018年11月19日月曜日

10月の貿易統計から有望銘柄を考える 原油高の影響が大きいです。



11月19日に2018年10月貿易統計(速報)が発表されています。






  



2カ月ぶりの貿易赤字です。貿易収支の12ヶ月平均は減少しました。教科書的には円安要因です。

輸出と輸入の合計が大きければ経済活動が活発であることを示しますが、輸出と輸入の合計の12ヶ月平均は23ヶ月連続でプラスでプラスを維持しました。数量指数の(輸出-輸入)の12ヶ月平均は上昇しまいした。

有望銘柄を考えて見ます。


まず世界総額の輸出では、自動車・原動機・半導体製造装置が前月比で伸率が大きかったです。



地域別の輸出では、
米国向け輸出では自動車・原動機・航空機類伸率が大きかったです。

EU向け輸出では建設用鉱山用機械・原動機・半導体製造装置伸率が大きかったです。

アジア向け輸出では半導体等電子部品・自動車・鉱物性燃料伸率が大きかったです。

中国向け輸出では自動車・有機化合物・原動機の部分品伸率が大きかったです。


世界総額の輸入では、原粗油・液化天然ガス・衣類同付属品の伸率が大きかったです。


地域別の輸入では、
米国向け輸入では穀物類・液化石油ガス・原粗油伸率が大きかったです。
EU向け輸入では航空機類・有機化合物・液化天然ガスの伸率が大きかったです。

アジア向け輸入では衣類同付属品・石油製品・半導体等電子部品伸率が大きかったです。 


中国向け輸入では衣類同付属品・通信機・金属製品伸率が大きかったです。


10月の貿易統計より、有望銘柄はありません。

2018年11月12日月曜日

10月の企業物価指数から有望銘柄を考える

11月12日に2018年11月国内企業物価指数が発表となっております。





企業物価指数は景気を反映する

日本銀行が発表する国内企業物価指数とは、企業間で売買する物品の価格水準を数値化した
ものです。
一般的には消費者物価指数より卸売である企業物価指数の方が景気を反映させることが
早いと言われています。


輸出物価から輸入物価の差は長期の下落トレンド

日経平均株価との比較では国内物価指数が上昇している時の方が株価も高くなる傾向
があります。
特に輸出指数から輸入指数を引いた差が大きい時のほうが輸出企業の収益を引き上げ
平均株価の上昇します。
1988年から2014年まで輸出物価から輸入物価の差は長期の下落トレンドとなっておりました。
2014年からの反転が長期トレンドとしての転換として確認できれば
デフレ脱却宣言になるかと思います。


輸出企業にとって良い事業環境

年平均の物価指数を確認すると2017年は3年ぶりに前年よりプラスになり、
輸出指数から輸入指数を引いた差も2年連続でプラスでした。
輸出企業にとって良い事業環境になって来ているようです。
ドル円レートの影響がかなり大きいです。





企業物価指数の上昇ピッチは低下中です。

消費者物価指数であるCPIとの比較ですと、CPIが上昇せずに国内企業物価指数だけが
上昇するときは企業がコストを価格に転化出来ずに収益が低下しますが、
2016年1月よりCPIの方が優位で推移していましたが、CPIに対して企業物価指数
の上昇ピッチは低下してきています。



有望銘柄

品目別では、国内物価指数・輸出物価指数がプラスで輸入物価がマイナスになれば
マージンが増えることになります。10月の企業物価指数から有望銘柄はありませんでした。

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