2018年8月31日金曜日

金と白金(2018年8月)

=== 白金が下落 ===
金と白金は通常は白金の方が価格は高いです。
これは白金の年間の生産量は金のそれに比べれば12分の1の量といわれ稀少価値
があるからとされています。

金は、最近あまり聞かなくなりましたが代替通貨、安全資産、
ラストリゾートなどと言われ信用が失われると価格が上昇します。
一方、白金は工業用の用途が多く世界経 済の減速のあおりを受け、
需要減少→価格下落となります。
結果として金と白金の価格差が大きくなると株価は上昇し、
小さくなると株価は下落するようです。


=== 2018年8月の金と白金の価格動向 ===
2017年9月の金と白金の価格差は、2015年1月より43ヶ月連続で白金の価格が
金の価格を下回っていますが、マイナス幅が最大圏です。
金と白金の価格差と株価の比較グラフを確認すると白金が金に対して価格が
優位にある時に株価も堅調であることが分かります。
金の価格の方が強いです。白金の自動車の触媒が最大需要ですが、
ディーゼルエンジンが少なくなり電気自動車に切り替わるニュースばかりです。






=== CFTC建玉明細動向 ===
金と白金の値幅を見るには、NY金 CFTC建玉明細とNY白金CFTC建玉明細を
確認してておく必要があります。
CFTC建玉明細月は、金の方が7月31日に35,337枚に対して8月28日にー3,063枚で、
白金の方が7月27日に-8,183枚に対して8月28日に-10,976枚なので
投機玉は金も白金も売り越しています。




=== シェールオイルにも注意 ===
金の価格については、原油と順相関で、ドルと逆相関であることもよく知られていますが、NY原油 CFTC建玉明細の大口投機玉は依然として高水準です。







=== まとめ ===
8月も株は調整し商品はまちまちでした。
原油価格の建て玉残が気になります。

7月の鉱工業指数から有望銘柄を考える

8月31日に鉱工業指数の2018年7月の速報の発表がりました。

経済産業省の鉱工業指数のページ

鉱工業指数と株価との関係

鉱工業指数の生産と、出荷から在庫の差は株価と同調します。











在庫積み上がり局面へ


鉱工業指数参考の図表の中にある鉱工業の在庫循環図を確認すると、
在庫の前年同期比はプラスで、生産の前年同期比がプラスになっています。
在庫積み上がり局面に入っています。






在庫上がり局面の滞留期間

前回意図せざる在庫減局面から在庫積み上がり局面に移行したのは、
平成26年の第2四半期で平成27年第4四半期には在庫調整局面に移行しました。
日経平均株価は、16000円から18000円でボックスゾーンを形成しました。
俗にいう黒田バズーカの第2弾相場から効果がなくなり、その後に下押しました。

有望品目は63品目


ここからの有望銘柄についても鉱工業指数から検証します。生産がプラス基調で、
出荷から在庫を引いた差もプラス基調である品名を取り扱っている企業が有望です。
2か月連続で、生産がプラス基調で、出荷から在庫を引いた差もプラス基調である品名を探してみると、これから業績の上方修正が期待出来そうな品目は63品目でした。

小形棒鋼
普通鋼冷間圧造用炭素鋼線
特殊鋼冷間圧造用炭素鋼線
鍛鋼品
鉄系鍛工品
電気金
機器用絶縁電線(輸送機器用を除く)
アルミニウム鋳物
アルミニウムダイカスト
鉄骨
ガス湯沸器
石油ストーブ
超硬チップ
ボイラ部品
圧縮機
油圧ポンプ
油圧モータ
油圧シリンダ
油圧バルブ
固定比減速機
スチールチェーン
自動調整弁
建設用クレーン
混合機・かくはん機・粉砕機
印刷機械
数値制御ロボット
数値制御旋盤
研削盤
工業用ミシン
ダイカスト用金型
特殊鋼切削工具
超硬工具(エンドミル)
工業用長さ計
ガスメータ
精密測定機
放射線測定器
粉末や金製磁性材料
抵抗器
トランス
線形半導体集積回路
モス型半導体集積回路(メモリ)
サーボモータ
小形電動機(除.超小形電動機)
非標準変圧器
低圧遮断器
医用電子応用測定器
アルカリ蓄電池
機関部品
駆動伝導・操縦装置部品
懸架制動装置部品
フォークリフトトラック
遠心力鉄筋コンクリートパイル
電極
ウレタンフォーム
浴用・手洗用石けん
モイスチャークリーム
合成皮革
プラスチック製日用品・雑貨
プラスチック製容器(中空成形以外)
段ボール原紙
紙器用板紙
合成繊維織物(長繊維)
特殊車両用タイヤ


有望銘柄

7月の鉱工業生産指数からは、有望銘柄はありません。


 

為替レートは

日経平均・JPX中小型指数・マザース指数の比較から9月の相場を考える 

日経平均・JPX中小型指数・マザース指数の関係

新興株指数が日経平均株価を先導して変動することはよく知られています。
JPX中小型指数は、2017年3月13日から公表されている指数ですが、
2007年7月まで遡って計算がされています。

JPX中小型指数とマザース指数では、マザース指数が好調な時に日経平均も
好調になりことが分かります。








9月の相場展望

2018年8月は、後半にマザースが底を打ちましたが、もう少し辛抱が必要そうです。

FX ポータル

2018年8月16日木曜日

7月の貿易統計から有望銘柄を考える 貿易戦争の影響はまだ出ていないようです。



8月16日に2018年7月貿易統計(速報)が発表されています。












2カ月ぶりの貿易赤字です。貿易収支の12ヶ月平均は下落しました。教科書的には円安要因です。

輸出と輸入の合計が大きければ経済活動が活発であることを示しますが、輸出と輸入の合計の12ヶ月平均は5ヶ月連続でプラスです。数量指数の(輸出-輸入)の12ヶ月平均は上昇しまいした。

有望銘柄を考えて見ます。


まず世界総額の輸出では、鉱物性燃料・鉄鋼・半導体等電子部品が前月比で伸率が大きかったです。



地域別の輸出では、
米国向け輸出では自動車半導体用製造装置・自動車の部分品伸率が大きかったです。

EU向け輸出では医薬品・鉱物性燃料・建設用鉱山用機械伸率が大きかったです。

アジア向け輸出では半導体用製造装置・半導体等電子部品・鉄鋼伸率が大きかったです。

中国向け輸出では半導体製造装置・自動車・半導体等電子部品伸率が大きかったです。


世界総額の輸入では、原粗油・医薬品・石油製品の伸率が大きかったです。


地域別の輸入では、
米国向け輸入では現粗油・原動機・液化石油ガス伸率が大きかったです。
EU向け輸入では医薬品・自動車・航空機類の伸率が大きかったです。

アジア向け輸入では衣類同付属品・石油製品・通信機伸率が大きかったです。 


中国向け輸入では通信機衣類同付属品・半導体等電子部品伸率が大きかったです。


7月の貿易統計より、有望銘柄はありません。

2018年8月10日金曜日

7月の企業物価指数から有望銘柄を考える

8月10日に2018年7月国内企業物価指数が発表となっております。





企業物価指数は景気を反映する

日本銀行が発表する国内企業物価指数とは、企業間で売買する物品の価格水準を数値化した
ものです。
一般的には消費者物価指数より卸売である企業物価指数の方が景気を反映させることが
早いと言われています。


輸出物価から輸入物価の差は長期の下落トレンド

日経平均株価との比較では国内物価指数が上昇している時の方が株価も高くなる傾向
があります。
特に輸出指数から輸入指数を引いた差が大きい時のほうが輸出企業の収益を引き上げ
平均株価の上昇します。
1988年から2014年まで輸出物価から輸入物価の差は長期の下落トレンドとなっておりました。
2014年からの反転が長期トレンドとしての転換として確認できれば
デフレ脱却宣言になるかと思います。


輸出企業にとって良い事業環境

年平均の物価指数を確認すると2017年は3年ぶりに前年よりプラスになり、
輸出指数から輸入指数を引いた差も2年連続でプラスでした。
輸出企業にとって良い事業環境になって来ているようです。
ドル円レートの影響がかなり大きいです。





企業物価指数の上昇ピッチが早くなってきている

消費者物価指数であるCPIとの比較ですと、CPIが上昇せずに国内企業物価指数だけが
上昇するときは企業がコストを価格に転化出来ずに収益が低下しますが、
2016年1月よりCPIの方が優位で推移していましたが、CPIに対して企業物価指数
の上昇ピッチが早くなってきているので注意しておく必要があります。
7月の企業物価指数の上昇ピッチは6月より大きくなりました。



有望銘柄

品目別では、国内物価指数・輸出物価指数がプラスで輸入物価がマイナスになれば
マージンが増えることになります。7月の企業物価指数から有望銘柄はありませんでした。

FX ポータル

推奨銘柄パフォーマンス


2016年12月29日より推奨した131銘柄を1万円分ずつ購入した場合の
投資額131万円を100%としてパフォーマンスと
推奨日の日経平均株価を1万円分ずつ購入した場合の比較推移




2018年8月9日木曜日

6月の機械受注から有望銘柄を考える

事前予想より低い前月比-1.9%

8月9日に2018年6月の機械受注統計が発表となっています。
民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の前月比が、
事前予想より低い-8.8%となりました。



ここだけが強調されて報道されるので、全体の金額だけでは見えてこないので
機種別に内容を確認して有望銘柄を考えて見ます。



機械受注統計とは、

機種別の中分類では原子力原動機・火水力原動機・内燃機関・ 発電機・その他重電機・
電子計算機等・通信機・電子応用装置・電気計測器・風水力機械・
運搬機械・産業用 ロボット・金属加工機械・化学機械・冷凍機械・合成樹脂加工機械・
繊維機械・ 建設機械・鉱山機械・農林用機械・その他の21に分類されます。


有望カテゴリーは4カテゴリー

4月・5月・6月の3ヶ月間で、受注・販売・受注残が全て前年同月比プラスの項目は
内燃機関・電機応用装置・風水力機会・冷凍機械・合成樹脂加工機械の3つでした



有望銘柄

6月の機械受注の結果からの有望銘柄はありません。

           FX ポータル

2018年8月8日水曜日

7月の景気ウォッチャーから有望銘柄を考える 基調判断が変わりました。



景気ウォッチャー調査(2018年7月)が8月8日に発表となっておりますので、

その中から有望銘柄を考えます。 





2ヶ月連続の上昇

「緩やかな回復基調が続いているものの、平成30年7月豪雨によるマインド面の下押しもあり、引き続き一服感がみられる。先行きについては、人手不足、コストの上昇、平成30年7月豪雨の影響等に対する懸念もある一方、引き続き受注、設備投資等への期待がみられる。」とまとめられていますが、
現状判断DI(季節調整値)は46.6となりました。



有望な業種はやはり雇用関連

内容を確認すると、現状の最も良い数字は雇用関連で、
反対に一番悪い数字は家計動向の中の飲食関連でした。
先行きについては、最も良い数字は雇用関連で、
反対に一番悪い数字は飲食関連でした。


地域別では沖縄

地域別で見ると現状は最も良い数字は北陸で、反対に一番悪い数字は中国でした。
先行き判断DIは最も良い数字は沖縄で、一番悪い数字は中国でした。


景気判断理由の概要では

・近畿の家電量販店
・北関東のコンビニ
・甲信越の遊園地
・東海の窯業・土石製品製造業
・中国の輸送用機械器具製造業
・沖縄の輸送業
が◎(良)でした。


景気判断理由の概要では

反対に
・中国の百貨店
・北海道の食品製造業
・甲信越の食品製造業
・甲信越の出版・印刷・同関連産業
・東海の観光型ホテル
・中国の都市型ホテル
・九州の輸送業
×(:悪)でした。

有望銘柄

7月の景気ウォッチャー調査からの有望銘柄は東海カーボン(5301)となります。

FX ポータル

2018年8月7日火曜日

経済統計から8月のFXで狙う通貨を考える


ドルインデックスの7月末は6月末と比較して少し下落して94レベルです。
IMMの投機ポジションはドルインデックスは買いポジションが増えました。
円のポジションは円売りポジションが増えています。
投機筋は7月はドルを買いました。 

円・ドル・ユーロ・ポンド・豪ドルの中から、ここから狙える通貨をを考えます。



まずファンダメンタルズですが為替に影響に与える要因が一般的に5つあります。

景気・金利・貿易収支・戦争テロ・インフレの5つです。
7月4日から8月7日までの経済指標をチェックして見ました。

1つ目は、景気でGDP成長率がプラス基調を○、横這い△、マイナス基調を×とすると、
円:
×、ドル:×、ユーロ:×、ポンド:×、豪ドル: となります。

2つ目は、10年金利から物価上昇を示すCPIを引いた実質金利のアメリカの実質金利との
差である実質金利のプラス縮小を○、横這い△、マイナス基調を×とすると、
円:
×、ドル:ー、ユーロ:×、ポンド:×、豪ドル: となります。

3つ目は、貿易収支でプラス基調を○、横這い△、マイナス基調を×とすると、
円:
、ドル:×、ユーロ:×、ポンド:、豪ドル: となります。

4つ目は、戦争ですが良化を○、変化なし△、悪化×とすると、
円:△、ドル:△、ユーロ:△、ポンド:△、豪ドル:△ となります。

5つ目は、インフレでCPIの前年同月比でプラス基調を○、横這い△、
マイナス基調を×とすると、
円:
、ドル:、ユーロ:、ポンド:、豪ドル: となります。


IMM投機ポジションでは全体的にドル買いポジションが増加しました。

買いポジションのプラスを○、変化なし△、マイナスが×とすると、
円:
×、ドル:、ユーロ:×、ポンド:×、豪ドル:× となります。

以上を総合すると〇の数は、円が2つ、ドルが2つ、ユーロが1つ、ポンドが1つ、
豪ドルが4つです。
×の数は、円が2つ、ドルが2つ、ユーロが4つ、ポンドが3つ、豪ドルが1つです。

総合判断としては〇が4つの豪ドルを買い、×が4つのユーロを売る豪ドル買いユーロ売り
がここから狙えるポジションかと思います。





ボラティリティが上昇に備えてロスカットを入れながら取引するのがいいかと思います。



為替レートは