=== 白金が一気に下落 ===
金と白金は通常は白金の方が価格は高いです。これは白金の年間の生産量は金のそれに比べれば12分の1の量といわれ稀少価値があるからとされています。
金は、最近あまり聞かなくなりましたが代替通貨、安全資産、ラストリゾートなどと言われ信用が失われると価格が上昇します。一方、白金は工業用の用途が多く世界経 済の減速のあおりを受け、需要減少→価格下落となります。結果として金と白金の価格差が大きくなると株価は上昇し、小さくなると株価は下落するようです。
=== 2017年4月の金と白金の価格動向 ===
2017年4月の金と白金の価格差は、2015年1月より28ヶ月連続で白金の価格が金の価格を下回っていますが、マイナス幅が3か月が拡大しました。金と白金の価格差と株価の比較グラフを確認すると白金が金に対して価格が優位にある時に株価も堅調であることが分かりますがトレンド転換したと判断していいようです。白金の自動車の触媒が最大需要ですが、北米の自動車市場に不安になって来ます。
金と白金の値幅を見るには、NY金 CFTC建玉明細とNY白金 CFTC建玉明細を確認してておく必要があります。CFTC建玉明細月は、金の方が3月28日に137,820枚で4月25日に200,677枚に対して、白金の方が3月28日に27,629枚で4月25日に17,541枚なので投機玉は金買いの白金売りです。北朝鮮情勢の緊迫化とフランス大統領選挙結果待ちの期間は「有事の金買い」であったようです。
=== シェールオイルにも注意 ===
金の価格については、原油と順相関で、ドルと逆相関であることもよく知られていますが、NY原油 CFTC建玉明細も大口投機玉が減少中です。
=== まとめ ===
11月9日のアメリカの大統領選挙以降のリスクオフモードが続いていましたが、フランス大統領選挙の結果を見て米10年債への投機大口玉も売りポジションが一気に買いに転じています。このため円高が進行したようです。買いポジションが縮小すれば円安方向に動くので注目しておく必要があります。
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