2017年2月8日水曜日

ビットコインと中国外貨準備高(2017年1月) 1ヵ月で40%動くので高値掴みに注意



2016年の後半よりビットコインが急上昇を続けました。マウントゴックス事件(2014年3月)以前の高値を9月に超えてきており最高値を更新中しました。一方、中国の人民元のレートも9月以降ドルに対して下落して、リーマンショック以前の2008年1月に水準となっている。ビットコインと中国の元は逆相関で動くと判断すべきです。 

①中国の外貨準備高は、2014年6月にはピークの4兆ドルとなっていたが、昨年8月のチャイナショック以降減少を続けて2017年1月末には2兆9980億ドルとなり2011年以来の水準となって、3兆ドルを割れました。
ソシエテ・ジェネラルは、かねてより国際通貨基金(IMF)の指針では中国にとって安全といえる外貨準備の最少額は2兆8000億ドルで、現在のペースで減少を続ければ間もなく到達するとみる。今のペースで行くと2017年7月頃にはその水準に到達しそうです。

②「インターネット上の仮想通貨ビットコインの世界取引が拡大している。円換算した11月の売買高は15兆円超と前月に比べ5割増え過去最高になった。けん引役は中国で、全体の9割を占めた」と先ごろ日経が報じています。

③現在中国では個人1人当たりの外貨両替は年間5万ドルに制限されている。

①~③の事実により、元→ドルには規制があるので、元→ビットコイン→ドルと中国人が資本を逃がして元安を回避していることが分かります。中国人の買いがビットコインを上昇させているようです。

ビットコインは1月5日に最高値を更新しましたが、中国当局がビットコイン業者に立ち入り検査に入るなど規制を入れてきたので一時800ドルを割れて再び1000ドルを回復して来ました。 1ヵ月間で40%動きました。

ビットコインの妥当な価格は、理論的に判断するのは難しいです。ビットコインの時価総額は2017年に入って、1.6兆ドルを超えて最高圏ですがアメリカの通貨供給量であるマネーストックの伸びと比較しても2016年後半の値動きはバブルであるかと思いますが発行数が2100万枚に制限されているので、少しずつ時価総額が増えていくのですが、高値掴みにならないように気を付けたいです。

中国での個人1人当たりの外貨両替は年間5万ドルに制限は、年明けでリセットされるので年初はビットコインへの買いが細り年後半また上がることが予想されます。

しかしながら7月には中国の外貨準備高が危険ゾーンの2兆8000億ドルを割り込む前後で中国当局が何をするか読めないので楽観は禁物です。


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