2017年2月9日木曜日

後継者難対応は急務。事業継承関連銘柄を考える。

 


倒産は減少傾向

1月13日に商工リサーチが2016年(平成28年)の2016年(平成28年)の全国企業倒産を発表しました。倒産件数が8,446件 8年連続で前年を下回り1990年以来の低水準で負債金額は前年比を下回っています。要因のひとつに金融機関が中小の企業のリスケに要請に積極的に対応していることが上げられていますが、日銀短観2016年12月調査でも資金繰りが1990年の水準であることからも価確認できます。

倒産全体では負債1億円未満の構成比が71.9%(6,074件)を占め、小規模倒産が大半で中小企業の苦境も垣間見えます。大企業と中小企業との経営状況については日銀短観2016年12月調査で確認することが出来ますが、現状判断も売上高経常推移も大企業と比較すると苦しい内容です。

人手不足が中小企業の経営を圧迫

大企業と中小企業と差が悪い方向へ拡大しているのが雇用人員判断で中小企業は最近が-24で先行きが-27と大企業の最近が-13で先行きが-13、中堅企業の最近が-23で先行きが-23と比較してもかなり深刻なことが示されています。平成27年度(2015年度)の中小企業の動向の中の人件費の分析(人手不足)でも一人当たり賃金の改定率は中小企業の方が高く推移しておりコスト高のよる経営の圧迫要因となっており人件費高騰による倒産も確認されるようになっています。

後継者難による倒産は減少せず

全国企業倒産と同じ1月13日に「人手不足」関連倒産(12月)「人手不足」関連倒産(12月)も発表されております。求人数が就職者を下回る求人倍率が1を超えた2013年以降のデータは下の表の通りです。

2013201420152016
人手関連倒産全体263件301件318件304件
後継者難型 234件 271件 279件270件
求人難職型18件19件25件17件
求人難職型11件11件14件17件

事業承継関連銘柄考える

全体の90%を占める後継者難型は、休廃業・解散の理由の中でもトップであり急務の対応が必要とされてます。後継者難に対応した事業承継関連銘柄を調べました。

・日本M&A(2127) ・・・需要好調で最高益。中小企業オーナーの高齢化が進み事業承継案件 を中心にM&Aの仲介需要が引き続き好調で最高益の更新が続く。旺盛な仲介需要受けて中途採用を積極化。今期にコンサルタント数が初めて200人を超えています。

・M&Aキャピ (6080)・・・業界再編や海外に強い独立系の同業レコフとレコフデータを約30億円で買収し連結決算に移行。M&A仲介は中小企業の事業承継案件を中心に需要が旺盛。コンサルタントの増員やレコフとの相乗効果で取り扱い案件を増やす。増収効果で買収に伴うのれん代償却負担をこなし実質増益。

・タナベ経営(9644) ・・・経営コンサル大手。コンサルと法人向けセールスプロモーションが2本柱。配当性向6割の方針

3銘柄の中では、圧倒的に日本M&Aが知名度がありますが、株価が常に評価されているので押し目を狙いたいです。配当率も考慮するとタナベ経営の方が妙味がありそうです。


2017年2月8日水曜日

ビットコインと中国外貨準備高(2017年1月) 1ヵ月で40%動くので高値掴みに注意



2016年の後半よりビットコインが急上昇を続けました。マウントゴックス事件(2014年3月)以前の高値を9月に超えてきており最高値を更新中しました。一方、中国の人民元のレートも9月以降ドルに対して下落して、リーマンショック以前の2008年1月に水準となっている。ビットコインと中国の元は逆相関で動くと判断すべきです。 

①中国の外貨準備高は、2014年6月にはピークの4兆ドルとなっていたが、昨年8月のチャイナショック以降減少を続けて2017年1月末には2兆9980億ドルとなり2011年以来の水準となって、3兆ドルを割れました。
ソシエテ・ジェネラルは、かねてより国際通貨基金(IMF)の指針では中国にとって安全といえる外貨準備の最少額は2兆8000億ドルで、現在のペースで減少を続ければ間もなく到達するとみる。今のペースで行くと2017年7月頃にはその水準に到達しそうです。

②「インターネット上の仮想通貨ビットコインの世界取引が拡大している。円換算した11月の売買高は15兆円超と前月に比べ5割増え過去最高になった。けん引役は中国で、全体の9割を占めた」と先ごろ日経が報じています。

③現在中国では個人1人当たりの外貨両替は年間5万ドルに制限されている。

①~③の事実により、元→ドルには規制があるので、元→ビットコイン→ドルと中国人が資本を逃がして元安を回避していることが分かります。中国人の買いがビットコインを上昇させているようです。

ビットコインは1月5日に最高値を更新しましたが、中国当局がビットコイン業者に立ち入り検査に入るなど規制を入れてきたので一時800ドルを割れて再び1000ドルを回復して来ました。 1ヵ月間で40%動きました。

ビットコインの妥当な価格は、理論的に判断するのは難しいです。ビットコインの時価総額は2017年に入って、1.6兆ドルを超えて最高圏ですがアメリカの通貨供給量であるマネーストックの伸びと比較しても2016年後半の値動きはバブルであるかと思いますが発行数が2100万枚に制限されているので、少しずつ時価総額が増えていくのですが、高値掴みにならないように気を付けたいです。

中国での個人1人当たりの外貨両替は年間5万ドルに制限は、年明けでリセットされるので年初はビットコインへの買いが細り年後半また上がることが予想されます。

しかしながら7月には中国の外貨準備高が危険ゾーンの2兆8000億ドルを割り込む前後で中国当局が何をするか読めないので楽観は禁物です。


2017年1月26日木曜日

国富のグラフを見ても日本経済の効率は低下している

2016年は国富が減少

内閣府が19日発表した国民経済計算確報によると、国富が2015年末時点で3290.2兆円となったことが発表されました。2012年から3年連続で上昇していましたが、4年ぶりに前年の3303.8兆円から減少しました。

国富とは

国富は、住宅などに代表される固定資産・土地に代表される非生産資産・金融資産を合計したの資産から負債を差し引いた国全体の正味資産のことですが、自然災害や戦争・その他の出来事に大きく減少することがあります。これを「国富の喪失」と言います。

国民資産残高は2015年末で1京219.1兆円、負債残高は6928.9兆円となりました。過去最大となっております。1969年からのグラフを見て分かる通り、固定資産と非生産資産の合計がほぼ国富の残高に近いですが1990年以降は横ばいから下降ラインとなっています。1990年までのバブルにつけた土地の価格の減少分を主に住宅優遇の景気対策で補ってきましたが、総人口の減少が2005年より始まり固定資産の上昇も止まっているからです。

固定資産と非生産資産のような実物資産が上昇しないのと比較して金融資産の上昇は顕著だからですが、1995年や2011年の円高局面では企業の海外進出が進み対外資産残高は増えます。 

反対に負債の方は、海外投資家の国内株式の保有残高が上昇すると対外負債が増えます。海外投資家の日本株の保有比率は1970年の頃は、5%程度でしたが2015年末で29.8%まで増えています。2012年より日経平均株価が年間で上昇を続けているので、評価額も上昇して対外負債も増やします。

国富の比率が減少と経済の効率

45年間で資産に対する国富の比率は、5割レベルから3割レベルに減少しています。
経常収支が黒字であれば対外資産が増えて、赤字であれば対外負債が増えます。

このように国のストックである資産が上昇している中で、フローに相当するGDPは伸び悩んでいます。名目GDP÷国富は、企業でいうとROEに相当しますが以前は25%を超えてましたが現在は15%程度です。この数字を見ても日本経済の効率は低下していると言わざる得ません。

2016年の展望ですが、円安が進むと対外資産・対外負債の両方の評価額が増えて国富の比率を下げることになりますが、2015年年末→2016年年末で為替は、120円→116円なので3%ほど円高でしたので対外資産・対外負債を減少させます。
さらに海外投資家が3.2兆円ほど国内の株式を売り越して日銀が買ったのは対外負債の減少となります。経常収支も2015年より4兆円程度は黒字幅が大きくなると思われます。

以上のことから2016年の国富は、2015年に対して上昇すると予想します。

効率向上のためには空家対策

長期的には、付加価値を生まない固定資産である空家対策の政策を出して日本経済の効率を上げてもらいたいです。





2017年1月24日火曜日

ビッグマック指数2017を検証する 日本は31位から33位ですがアメリカが底堅いです。

1月17日に2017年のビックマック指数がエコノミスト誌で発表となっております。

ビックマック指数は、イギリスの経済専門誌『エコノミスト』によって1986年9月に考案されて以来、同誌で毎年報告されている。 マクドナルドのビッグマックはほぼ全世界でほぼ同一品質(実際には各国で多少異なる)のものが販売され、原材料費や店舗の光熱費、店員の労働賃金など、さまざまな要因を元に単価が決定されるため、総合的な購買力の比較に使いやすかった。これが基準となった主な理由とされる。2011年頃より現在の55カ国のデーターが公開されています。

2017年データーを確認すると、平均は、世界の経済とも相関するようで3.6ドルから3.52ドルに低下しました。1位は3年連続スイスでビックマック1個の値段が6.35ドル相当ということで日本円では、721円相当となっております。反対に55カ国中の再下位は、エジプトで1.46ドル相当で166円相当です。エジプトは前年の45位からの急落でエジプトポンドの下落が大きく響いています。

ドル建ての価格が、割高であり続けるのは難しくドル建てで50%の乖離などは是正されて行きます。反対に割安については政情不安などの影響が多いので長期間になることも多いです。

2016年から2017年で上昇が目立ったのが、ベネズエラ・ブラジル・ スペイン・コロンビア・ウルグアイのベネズエラについては原油価格の持ち直しが影響しているようです。

反対に下落が目立ったのは、スリランカ・エジプト・トルコ・オーストリア・フィンランドでしたトルコなど政情不安により通貨安が影響しているようです。

各国のドル建てのビックマックの価格は、ドル建ての1人あたりGDPに相関するので、ベネズエラのように急落や急上昇するのではなく安定的に上昇するのが望ましいです。2016年から2017年で、ドル建・現地通貨建の両方の価格が上昇し、平均が最も高かった2011年より2017年の価格が上の国は、アメリカ・中国・インドは3カ国ですが中国は元安トレンドなので今後ドル建て価格の下落もありそうです。アメリカは先進国ですが、新興国のように安定して上昇しているのが印象的です。

日本の2016年から2017年は円価格は10円上昇しましたが円安でドル建て価格が下落して31位からの33位になりました。2000年の頃は27国中5位でしたが、2017年で33位にまで下落しました。失われた20年がここでも確認出来ます。物価の下落が止まって少しずつですが上昇して行くのを望みます。






2017年1月12日木曜日

世界一健全な財政  日本の夢は覚めるのか?



森永卓郎氏が主張する
2016年度末(2017年3月末)までに、日本経済は画期的な転機を迎えると見ています。
が話題を集めてします。

要約すると政府や独立行政法人などの純債務は、日銀の保有される国債と相殺されるので、
3月までに実質無借金になるという内容です。

日銀が国債を買い続けるという言わば、お札を刷り続けることによる財政ファイナンスだけで無借金になるという夢のようなお話です。
財政法5条を回避しているので日銀は財政ファイナンスをしているとは公には認めません。)

夢のようなお話ですが、落とし穴はないのでしょうか?落とし穴はあると考えます。
純債務の額より日銀保有の国債の額が上回れば実質無借金という指摘はいいとして、
問題は日銀保有の国債の額です。11月18日に発表された平成26年度決算検査報告の中でも指摘されているように日銀の保有する国債の評価損が既に10兆円を超えています。
仮にインフレになれば長期金利が上昇して、すなわち国債の価格は下落して評価損はさらに拡大して行きます。最終的には日銀が債務超過になるなどして、ハイパーインフレを招く懸念があります。

政府は2020年ごろまでにプライマリーバランスのゼロ化の目標を立てていますが、
GDP成長率を3%にしても財務省の資料では2020年までの目標達成は難しいようです。
現時点の日本の潜在成長率を超える成長率になりますので、インフレになります。

ハイパーインフレについてはゼロ金利が導入されて以降、もう何年間も懸念されていますが、この話をすると狼少年になってしまいそうです。
インフレになるかどうかについてですが日本の期待インフレ率は、2014年後半の原油価格急落より前のレベルにまで回復しているアメリカの期待インフレ率と違い横ばいのままです。
経常収支も29ヶ月連続の黒字であり、国民経済の貯金とも言える外貨準備高は必要とされる輸入代金の3ヶ月分を大きく上回る約2年分を保有し続けています。
このままの状態が続けば、日本は夢から覚めることはありません。
失われた100年くらいになるのでしょうか。

日本の覚めない夢ですが、先進国で一番の自殺率6人に1人の子供の貧困などあまり楽しい夢ではありません。

夢を楽しくしてインフレにならず成長率を上げて財政を健全化するのは、潜在成長率を上げるしかありません。

潜在成長率は「資本」「生産性」「労働力」の3つの要素からなるので、「労働力」の向上に着目した
「自動化による省人化」「女性の社会進出」などをキーワードに今後の研究課題にしたいと思います。

2017年1月11日水曜日

ビットコインと中国の外貨準備高 楽観は禁物です。



2016年の後半よりビットコインが急上昇を続けました。マウントゴックス事件(2014年3月)以前の高値を9月に超えてきており最高値を更新中しました。一方、中国の人民元のレートも9月以降ドルに対して下落して、リーマンショック以前の2008年1月に水準となっている。ビットコインと中国の元は逆相関で動くと判断すべきです。 

①中国の外貨準備高は、2014年6月にはピークの4兆ドルとなっていたが、昨年8月のチャイナショック以降減少を続けて2016年12月末には3兆1100億ドルとなり2011年以来の水準となっている。
ソシエテ・ジェネラルは、かねてより国際通貨基金(IMF)の指針では中国にとって安全といえる外貨準備の最少額は2兆8000億ドルで、現在のペースで減少を続ければ間もなく到達するとみる。今のペースで行くと2017年7月頃にはその水準に到達しそうです。

②「インターネット上の仮想通貨ビットコインの世界取引が拡大している。円換算した11月の売買高は15兆円超と前月に比べ5割増え過去最高になった。けん引役は中国で、全体の9割を占めた」と先ごろ日経が報じています。

③現在中国では個人1人当たりの外貨両替は年間5万ドルに制限されている。

①~③の事実により、元→ドルには規制があるので、元→ビットコイン→ドルと中国人が資本を逃がして元安を回避していることが分かります。中国人の買いがビットコインを上昇させているようです。

ビットコインは1月5日に最高値を更新しましたが、中国当局が短期金利を上げて元の売り方をスクイズして元を上げたので一時20%安になって一服しています。 

ビットコインの妥当な価格は、理論的に判断するのは難しいです。ビットコインの時価総額は2017年に入って、1.6兆ドルを超えて最高圏ですがアメリカの通貨供給量であるマネーストックの伸びと比較しても2016年後半の値動きはバブルであるかと思います。

中国での個人1人当たりの外貨両替は年間5万ドルに制限は、年明けでリセットされるので年初はビットコインへの買いが細り年後半また上がることが予想されます。

しかしながら7月には中国の外貨準備高が危険ゾーンの2兆8000億ドルを割り込む前後で中国当局が何をするか読めないので楽観は禁物です。

2017年1月4日水曜日

経営者の占う2017年(日経新聞1月1日掲載)2016年のトラウマが残っているようです。

2017年1月1日に日経新聞に掲載された「経営者の占う2017年」を2016年のそれと比較して見ました。

まずドル円レートですが、今年は1ドル=107.5円から120円の予想です。
2016年が115円から130円の予想でしたので円高方向に予想が変化しています。
2016年が22円幅にレンジの年でしたが、12.5円幅に収まるとは考え辛いです。
トランプ大統領の就任でボラティリティが大きくなる備えをしたいものです。

成長率は、日・米・中ともに2016年より低い予想です。アメリカの成長率に注目が集まります。
日本 1.50%→1.04%  米 2.6%→2.33% 中国 6.5%→6.4%

日経平均のレンジについては、17000円~21000円の予想が多いです。
2016年前半の下げのトラウマから期待値下がっています。


どちらかというと逆指標になる個別銘柄予想ですが、ランキング上位の銘柄は避けようと思います。

最後に政府・日銀に求める政策ですが、成長前略が2017年の一番になりました。
働き方改革が二番目に入っています。国策に逆らうのは得策ではないので、これらの分野も研究したいです。

日銀の追加緩和は2017年も回答ゼロでした。

全体的に2015年より悲観的ですが、時期を見て2016年予想を振り返って見ようと思います。